馬原球宴3連敗 なぜ?? 防御率0・48男の悲劇
2007年7月21日(土) 10時47分 西日本スポーツ
豪快に打たれて舌を出した。タカ軍団の守護神、馬原孝浩投手(25)がいててて…とプロ初体験の連続被弾。昨年に続いての出場となった球宴で2年連続負け投手になった。0−0の7回から登板すると、1死二塁でラミレス(ヤクルト)に左中間席へガツンと先制2ラン。続く前田(広島)にも連続アーチを浴びるなど3失点、完全に引き立て役に回ってしまった。
これだけ心外な打ち上げ花火を見るのも初めてだった。0−0の7回1死二塁。カウント1−1からラミレスにグッと踏み込んで打たれたカットボールは、無情にも左中間席に飛び込んだ。「ハ、ハハ。いやあ…」。お祭りとはいえ、まさかの決勝MVP被弾。振り返る馬原も引きつった笑いを浮かべるしかない。
鉄仮面の右腕が舌をベロッと出し、渇き始めた口元をぬらした。それでも悪い夢は覚めない。続く代打前田に再びカウント1−1からの内角低め直球をすくわれ、今度は右越え被弾。「外を狙った逆球。気持ち良く打たれた感じでした」。寡黙な前田が珍しく繰り出すガッツポーズを見届けると、仁志にも中前打を許した。今季通算を超える自責点3で、今季1度しかない黒星を喫する因果な巡り合わせ。三塁を守っていた小久保は「逆MVPやな」と笑った。
そこまで両軍計3安打、白熱の投手戦に乗りかけていた。先頭小笠原のフルスイングに内角150キロで空を切らせK発進。ウッズへの2球目、外角直球でバットを根元から砕いた。だが、直後の同じコースの直球を中堅フェンス直撃の二塁打とされ、スタンドは異様な雰囲気に。「全球種使って抑えにいったんですけど」。だが悲しいかな球宴、直球主体の配球に「どうしても力んじゃいますね」と逆球の多さも認めざるを得なかった。
05年6月の抑え転向後、1試合2被弾は初めて。先発時代も含めて2者連続はプロ初の屈辱だ。「球宴」と名の付くものにこれほど相性が悪い男も珍しい。初出場した昨年は第3戦、同点の8回に登板も3安打2失点で敗戦投手。ウ・リーグ先発を務めた1年目の04年フレッシュ球宴でも、1イニングで2安打2四球を許す2失点で黒星がついた。
「おはらい? しない、しない。験担ぎとかしないタイプですから」。神頼みとは無縁のリアリスト。同郷の先輩松中みたく清めの塩を持ち込みんだりなどしないが、結果は球宴3戦全敗だ。「オールスター前はストレートを磨きます」。4度目の正直へ、力んでも乱れない制球を欲した。
ここまで25セーブはリーグ断トツ、防御率0・48は12球団の抑え1位の安定感を誇る。「シーズン中じゃないから、厄払いになったと思えばいいんだよ」。ベンチで見守った秋山総合コーチの言葉を聞くまでもなく。本人も笑い飛ばした。「これで悪いものが出たと、いい方にとらえます」。そう、これは真夏の夜の夢−。 (森 淳)
=2007/07/21付 西日本スポーツ=
[ 7月21日 10時47分 更新 ]
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